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ブレイク「黒人の少年/The Little Black Boy」(無垢と経験の歌)
黒人の少年 お母さんは南の荒野で僕を産んだ。 だから僕は黒いけど、ああ!僕の魂は白い。 イギリスの子どもは天使のように白い。 だけど僕は真っ黒、まるで光を奪われたみたいに。 お母さんは木の下で僕に教えてくれた。 日中の暑さが盛りになる前にそこに座り、 お母さんは僕を膝に抱いて、キスをした。 そして東を指さして、こう言った。 昇る太陽をごらん。そこには神さまがいらして、 光を与えてくださり、熱を送ってくださる。 そのおかげで花も木も動物も人間も、 朝には慰めを、昼には喜びをいただけるのよ。 私たちは少しの間、この地上に置かれます。 それは愛の光線に耐えることを学ぶためです。 そしてこんな黒い体や、日に焼けた顔は ただの雲、陰の濃い森のようなものなのよ。 私たちの魂が熱に耐えることを学んだとき、 雲は消え去り、私たちは神さまの声を聞くでしょう。 「私の愛と心遣いである森から出てきなさい。 そして黄金の幕屋のまわりで子羊のように喜びなさい」 お母さんはそう言って、僕にキスをした。 だから僕はイギリスの子どもには、こう言おう。 僕が黒い雲から、きみが白い
2025年9月13日読了時間: 3分


ブレイク「神の似姿/The Divine Image」(無垢と経験の歌)
神の似姿 慈悲、憐れみ、平和、そして愛に 困窮する時、誰もが祈りを捧げます。 そして、これらの喜ばしい効き目には 感謝の心を返します。 慈悲、憐れみ、平和、そして愛にとって、 神は私たちの愛しい父であり、 そして、慈悲、憐れみ、平和、愛は、 彼の子であり保護される人間なのです。 なぜなら慈悲は、人間の心臓に表れ、 憐みは、人間の顔に表れ、 愛は、人間の神聖な姿に表れ、 平和は、人間の衣装に表れるからです。 だから、あらゆる国のあらゆる人、 困窮の中にあって祈る人は、 神聖なる人間の姿に、 愛、慈悲、憐れみ、平和を祈るのです。 すべてのものは人間の姿を愛さなければなりません。 異教徒、トルコ人、ユダヤ人であろうとも。 慈悲、愛、憐れみが住まわれているところ、 そこには神もまた住まわれているのだから。 (解説) 『無垢と経験の歌』の『無垢の歌』の中にあるこの詩には、スウェーデンボルグの影響がみられます。スウェーデンボルグは「人間」について、「魂は人間の形(forma humana)であり、‥‥人間そのものである。それはいのちではないが、神からのいのち
2025年8月31日読了時間: 2分


ブレイク「煙突掃除の少年/The Chimney Sweeper」(無垢と経験の歌)
煙突掃除の少年 母さんが死んだとき、僕は幼かったけれど、 父さんは僕を売ったんだ。まだ僕の舌は、 「煤はらい、煤はらい」と、なかなか言えなかったのに。 それで僕は煙突を掃除して、煤にまみれて寝るんだ。 小さいトム・デイカーが、羊の背中のような巻毛の 頭を刈られて泣いていたので、僕は言ってあげたんだ。 泣くなよ、トム、気にするな、坊主頭になったなら、 君の白い毛髪が、煤で汚れることはないんだよ。 トムは泣きやんだけれど、ちょうどその晩、 眠っているときに、こんな光景を夢に見た。 幾千人の煙突掃除人、ディック、ジョー、ネッド、ジャック、 皆一人残らず、黒いお棺に閉じ込められていた。 すると輝く鍵を持った天使がやってきて、 お棺を開けて、彼ら全員を解放してくれたんだ。 それで彼らはとび跳ね、笑い、緑の野原を駆けまわり、 川で洗い清めると、日光を浴びて輝く。 それから白い裸で、袋は全部置き去りにして、 彼らは雲の上に乗り、風の中で遊ぶ。 その天使はトムに言った。もし良い子にしていれば、 神さまがお父さんになってくれて、喜びは尽きない、と。 ここでトムは目
2025年8月25日読了時間: 3分
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